転職を考えるとき、まず最初に悩むのが「どうやって転職活動を進めればいいのか?」ということではないでしょうか。
最近では、ネットを使えば誰でも簡単に求人情報にアクセスできますが、実際には転職の方法にはいくつも選択肢があり、それぞれに向き不向きがあります。
私もITエンジニアとして20年以上働く中で転職を経験し、さまざまな手段を試してきました。今回は、代表的な5つの転職手段について、それぞれの概要、メリット、デメリットをわかりやすく整理してご紹介します。
1. 転職サイトを使う
概要
自分で求人情報を探し、応募・面接までを自分のペースで進めるスタイルです。代表的なサービスには「リクナビNEXT」「マイナビ転職」「doda」などがあります。
メリット
- 求人数が多く、業界・職種の幅が広い
- 登録が簡単で、誰でも無料ですぐに始められる
- 自分のスケジュールに合わせて活動できる
デメリット
- 応募から面接までのすべてを自分で管理しなければならない
- 人気の求人には応募が殺到し、通過しづらい
- 求人情報の「質」はピンキリで、精査が必要
2. 転職エージェントを活用する
概要
キャリアアドバイザーがつき、希望条件に合った求人を紹介してくれるサービスです。「リクルートエージェント」「dodaエージェント」「パソナキャリア」などがあります。
メリット
- 履歴書・職務経歴書の添削、面接対策などの支援が受けられる
- 非公開求人(一般に出回らない好条件の求人)に出会える可能性が高い
- 年収交渉や面接スケジュールの調整も代行してくれる
デメリット
- 担当者との相性によって満足度が変わる
- すぐ転職したい人向けの求人ばかり提案されることもある
- 複数登録すると情報管理が煩雑になる
3. スカウト型サービス(ダイレクトリクルーティング)
概要
職務経歴やスキルを登録しておくと、企業やヘッドハンターからオファーが届く仕組みです。「ビズリーチ」「リクルートダイレクトスカウト」などが該当します。
メリット
- 自分の市場価値を客観的に知ることができる
- 応募しなくてもスカウトが届くため、受け身でもチャンスが広がる
- 管理職や専門職など、年収の高い求人に出会える可能性が高い
デメリット
- 登録情報をしっかり整備しないと、スカウトが届かない
- 有料プランがあるサービスもあり、コストがかかることも
- オファー内容が良いもの、悪いもの様々で、選別が必要
4. 知人・友人からの紹介(リファラル採用)
概要
現職の知人や元同僚から、勤務先の求人を紹介してもらう方法です。最近は企業が積極的にリファラル採用を導入しており、紹介経由での採用に力を入れている企業も増えています。
メリット
- 企業の内部事情や働く人の雰囲気を事前に知ることができる
- 書類選考や面接が比較的スムーズに進む傾向がある
- 採用されると紹介者にも報奨金が支払われることもある
デメリット
- 紹介者との人間関係に気を遣う
- 退職・辞退時に気まずくなることがある
- 希望条件と合わない場合に断りにくいことも
5. フリーランス・業務委託として働く
概要
会社に所属せず、案件単位で働くスタイルです。IT・デザイン・マーケティング系の人材に特に多く、「レバテックフリーランス」「クラウドワークス」などが活用されています。
メリット
- 働く場所や時間が自由で、ライフスタイルに合わせやすい
- 得意分野やスキルに特化した仕事ができる
- 場合によっては正社員よりも高収入を得られる
デメリット
- 案件が途切れると収入が不安定になる
- 自分で営業・契約・確定申告などの管理を行う必要がある
- 社会保険・福利厚生がなく、自衛が必要
各転職手段の比較表
以下に、5つの手段を比較した表を掲載します。自分に合う方法を選ぶ参考にしてください。
転職手段 | 概要 | 主なメリット | 主なデメリット |
---|---|---|---|
転職サイト | 自分で求人を探して応募する | 求人数が豊富 / 気軽に始められる | すべて自己管理 / 通過率が低いことも |
転職エージェント | 専任アドバイザーが求人紹介から面接対策まで支援 | サポートが充実 / 非公開求人あり | 担当者次第で質が変わる / 登録・面談がやや面倒 |
スカウト型サービス | オファーを受ける受け身型の転職手段 | 自分の市場価値がわかる / 高収入求人に出会える | プロフィール登録が必須 / 有料サービスもある |
知人・友人の紹介 | 社内に知り合いがいる企業に応募 | 内部事情を事前に把握 / 選考がスムーズ | 関係性に気を遣う / 合わないと辞めづらい |
フリーランス・業務委託 | 案件ベースで働き、企業と直接契約 | 自由度が高い / 専門スキルを活かせる | 安定性に欠ける / 全て自己管理が必要 |
まとめ:手段を知ることが、転職成功への第一歩
転職には「これが正解」という道はありません。
一番大切なのは、「自分の状況や希望に合った方法を選ぶこと」です。
例えば…
- 自分で積極的に探したい人 → 転職サイト
- サポートがほしい人や、年収UPを目指す人 → エージェントやスカウト型
- 人脈がある人 → リファラル採用
- 時間や場所に縛られたくない人 → フリーランス
複数の手段を同時並行で進めるのも有効です。私自身も、転職サイトとエージェントを併用しながら、転職活動をしていました。
ぜひ、この記事を参考に、自分に合った転職の方法を見つけてください。