40代はキャリアに悩む時期。私自身、何度も転職を考えたことがあります。
結果的に転職をして正解だったと思えていますが、当然、全ての面において以前の会社に勝っているわけではありません。人によっては、「転職しないという選択肢も“立派なキャリア戦略”」だと思います。
転職が当たり前のように語られる時代ですが、誰もが外に出ればうまくいくわけではありません。
中には「今の会社に残った方が、長い目で見て幸せになれる人」も確実にいます。
この記事では、「今の会社に残った方が良い人の特徴」を、私の視点から5つにまとめてお伝えします。
特徴①:現在の会社で評価されている
転職を考えている人の多くは、現在の会社で評価されていないと感じていると思います。
しかし、中には評価されているけど、他に転職したい理由があるという人もいるはずです。
転職をしてみると分かりますが、評価というものは配属先の上司や部署の方針によって基準が変わるものです。また、中途採用者に対してはそれなりの期待がかけられ、ハードルが上がって見られるものです。その結果、今までのような評価を得にくくなる可能性があります。
すでに評価されている環境は、大きな財産です。会社や上司から評価されていれば、将来、重要な役職やポジションに抜擢される可能性や、プライベートに合わせた働き方を許容してくれる可能性もあります。その環境を捨ててでも転職するべきか、よく考えておきましょう。
特徴②:人間関係が良好でストレスが少ない
「人間関係」は転職理由の常連ですが、裏を返せば、良い人間関係が築けている環境は貴重ということです。
転職活動中、何社も面接を受けましたが、社内の雰囲気や人間関係は、つくづく入社して、現場に入ってみないと分からないと感じました。
今の職場に気を遣わず話せる同僚がいたり、自分の意見を受け止めてくれる上司がいるなら、それは転職によって失われてしまう可能性があります。
40代になると、新しい人間関係を築くのにもエネルギーが必要です。
それを踏まえても、「今の職場が平穏であること」は大きな魅力だと思います。
特徴③:自分のスキルが活かされている
「今の仕事で自分の強みが発揮できているか?」
これは、残るかどうかを決める上で私が最も重視したポイントの一つです。
エンジニアとして、自分の得意分野(設計やレビュー、後輩育成など)が職場の中でちゃんと活用されている実感があれば、転職せずとも充実感を得られます。
逆に、転職してスキルを活かせない業務に回された場合、キャリアの停滞につながるリスクもあります。
スキルを最大限に活かせる今の環境があるなら、それは貴重な武器です。
特徴④:会社の将来性に納得できる
「この会社、将来も大丈夫かな…?」
私が転職を考え始めたのも、そんな不安がきっかけでした。
会社が目指すビジョンや事業の戦略が見えず、自身の将来像が想像できなかったことが転職の大きな動機になりました。
他の企業が、必ずしも明確なビジョンを持っているわけではありません。もし今の会社が共感できるビジョンを持っているなら、それは恵まれたことかもしれません。
特徴⑤:転職理由が“なんとなく”である
ここ数年、転職が当たり前のように行われるようになってきました。
しかし、明確な理由がないまま転職活動を始めると、苦労や後悔をすることになると思います。
企業との面接では、必ず転職の動機を聞かれます。そこで詰まってしまうと、内定を貰うことは難しいでしょう。
なんとなく動く前に、今の会社で何が満たされていて、何が満たされていないかを整理することが大切です。
まとめ:転職はひとつの“手段”。後悔しない選択を。
私の場合、残業時間が多いことと、それを解消できるビジョンが見えなかったことが、転職の大きな動機の一つでした。
転職せず、前の会社に残っていたらどうなっていたでしょう。環境の変化や、私自身の努力で解決できたかもしれません。
今の会社で評価されていて、人間関係も悪くない。
そんな環境に身を置けているなら、それを“維持する選択”も大いに価値があります。
転職は問題解決のひとつの手段に過ぎません。後悔しない選択をしてほしいと思います。