はじめに
40代でITエンジニアとして働いていると、「今が転職のラストチャンスかもしれない」と考えたことはないでしょうか?
私自身も40代で初めての転職をした時に、同じ気持ちになりました。20代・30代の頃は転職も軽いフットワークで考えられましたが、40代になると家族やローン、そしてこれまで積み上げてきたキャリアを考えると、なかなか簡単に踏み出せないものです。
40代ITエンジニアの転職リアル体験
実際に40代のITエンジニアが転職するとどうなるのでしょうか?私の周囲の経験者や私自身の実体験を交えて、その成功と失敗のリアルを語ります。
成功例:働き方改善のリアル
まず成功した例として私自身の経験を紹介します。私は43歳で長時間残業が当たり前の中小企業から、マネジメント体制が整った中堅企業へ転職しました。転職前の職場では残業が当たり前の状況が続き、家族との時間やプライベートを犠牲にする日々を送っていましたが、転職後は残業時間が劇的に減少しました。新しい会社では無理のない働き方が定着しており、そのためのマネジメントがしっかり整備されていたため、毎日定時で帰宅できるようになりました。その結果、週末や平日の夜も趣味や家族との時間を楽しめるようになり、公私ともに充実した生活を送っています。給与面は微増ではありましたが、以前よりも稼働時間が減少しているため、時給で考えるとアップしたと思えています。
失敗例:転職目的の曖昧さが招いた後悔
一方で失敗例もあります。私の友人Aさんは、転職を決意したものの、転職目的を明確にできず、「なんとなく今の会社に不満を抱いている」「環境を変えたい」という漠然とした理由で転職活動を開始しました。数社から内定をもらえた中で「給与が最も高い」という理由で1社に絞り、転職しました。しかし、転職後の環境でも別の不満を抱くようになり、転職をやり直したいと後悔しているそうです。
成功と失敗を分ける2つのポイント
40代の転職において、成功と失敗を分けるのは「自分の市場価値の把握」と「転職の目的を明確にすること」だと思います。
自分の市場価値を客観的に評価するといっても、なかなか難しいですよね。そんな時は転職エージェントに頼りましょう。転職エージェントは日々数多くの転職希望者をサポートしており、市場に非常に詳しいのです。自分のスキルや経験が役に立つのか、収入や環境が改善される見込みがあるのかを徹底的に聞きましょう。
転職の目的を明確にするのは、数社から内定をもらえた場合の判断基準を明確にするためです。せっかく内定をもらえているのに、選択を間違えるのは非常にもったいないですよね。自分自身が転職する目的は何なのか、その目的にもっともマッチした企業はどこなのか、しっかりした判断基準で決断できれば、後悔は少なくなるでしょう。
まとめ
もちろん、転職にはリスクが伴います。40代の転職は「失敗できない」というプレッシャーが強いでしょう。しかし、何もせずに後悔を抱えたまま50代を迎えることも避けたいところです。
もし、あなたが転職を真剣に考えているなら、自分のスキルとキャリアを客観的に見つめ直し、目的をはっきりさせることが重要です。40代はまだまだ新しいチャレンジをすることが可能な年代です。「ラストチャンス」という言葉に縛られず、本当に自分が望むキャリアを追求してみてください。