はじめに
私はITエンジニアとして約20年間、さまざまな現場で働いてきました。その中で、技術力の向上だけでなく、チームマネジメントや人材育成の重要性を強く実感してきました。特に、1on1ミーティングは、エンジニアの成長を促し、チームの生産性を向上させるために不可欠な手法です。本記事では、私の経験をもとに、1on1の重要性と効果的な実施方法についてお話ししたいと思います。
1on1とは?
1on1とは、上司と部下が定期的に行う個別面談のことを指します。特にエンジニアにとっては、技術的な課題だけでなく、キャリアパスやモチベーション管理、職場環境の改善など、多様なテーマについて話し合う貴重な機会となります。私自身は、上司に1on1を実施してもらう機会はほぼありませんでした。同世代のエンジニアの方々も同様ではないでしょうか?そして自身が上司となった時、何を目的として、どのように行えば良いのか分からないという方が多いと思います。
1on1の目的
- エンジニアの成長支援: スキル向上やキャリアの方向性を明確にする。
- 心理的安全性の確保: 不安や悩みを気軽に相談できる環境を作る。
- パフォーマンス向上: モチベーションを高め、業務効率を向上させる。
- 離職率の低下: 定期的な対話を通じて、組織への満足度を向上させる。
1on1の進め方
1. 目的を明確にする
私が1on1を実施していて良く陥ってしまうのが、単なる雑談で終わってしまうということです。その経験から学んだのは、1on1では「何のために話すのか」を明確にすることが重要だということです。例えば、「技術的な課題の解決」「キャリア相談」「業務のフィードバック」など、毎回のテーマを決めることで有意義な時間になります。
2. 定期的に実施する
私が経験した成功しているプロジェクトでは、1on1が週1回または隔週1回のペースで実施されていました。継続的に実施することで、エンジニアの成長を支援し、モチベーションを維持することができます。なかなか日々の業務が忙しくて時間の確保が難しいと思いますので、あらかじめ1on1の予定をスケジュールを組み込んでおくと良いです。
3. 部下が話しやすい環境を作る
1on1の場では、部下が率直に話せるような環境づくりが不可欠です。最初に雑談などのアイスブレークを取り入れるとリラックスした雰囲気を作れます。話しやすい環境を作ることで、部下が遠慮せずに悩みを相談してやすくなると感じます。
4. アクションプランを作成する
1on1でアドバイスをもらっても、それを実行に移さなければ意味がないと感じています。1on1の内容を記録し、次回までに何をするか明確にすることで、継続的な成長につながります。

まとめ
エンジニアにとって1on1は、単なるミーティングではなく、成長の機会となる重要な場です。私自身の経験を振り返っても、1on1を効果的に活用できたエンジニアほど、スキル向上や成長につながっていると感じます。上司にとっては、こういうキャリアを歩んでほしい、部下にとってはこういうキャリアを歩みたいという考えを擦り合わせることができるので、当然成長具合を実感しやすくなりますよね。定期的に実施し、目的を明確にすることで、エンジニアの成長やチームの活性化につながります。上司・部下ともに有意義な時間となるよう、効果的な1on1の進め方を意識して実施しましょう。